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2010年から2019年までの米国における小児の侵襲性肺炎球菌疾患予防に対する13価肺炎球菌結合型ワクチンの有効性:間接コホート研究。

DOI:10.1016/j.vaccine.2024.04.061

アブストラクト

背景:米国の症例対照研究(2010~2014年)では、13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)1回以上の接種で、ワクチン型(VT)侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)に対するワクチン効果(VE)が86%であることが示された。

方法:2010年5月1日から2019年12月31日までの米国内の5歳未満の小児におけるVT-IPDに対するPCV13のVEを推定するために、CDCのActive Bacterial Coreサーベイランスの症例を用いて間接コホート法を用いた。症例はVT-IPD、対照は非PCV13型IPD(NVT-IPD)と定義した。PCV13接種歴の調整オッズ比(1-aOR×100%)を用いて絶対VEを推定した。

結果:IPD症例1,161例のうち、VT症例は223例(19.2%)、NVT対照は938例(80.8%)であった。そのうち108例(48.4%;108/223例)および600例(64.0%;600/938例)がPCV13を3回以上接種しており、23例(17.6%)および15例(2.4%)がPCV未接種であった。VT-IPDに対するPCV13の3回以上のVEは、それぞれ90.2%(95%信頼区間75.4-96.1%)であった。最も一般的に循環しているVT-IPD血清型では、3回以上のPCV13のVEは、それぞれ血清型19A、3、19Fに対して86.8%(73.7-93.3%)、50.2%(28.4-80.5%)、93.8%(69.8-98.8%)であった。

結論:米国では、5歳未満の小児のVT-IPD予防には、少なくとも3回のPCV13接種が有効である。PCV13は血清型19Aおよび19FのIPDに対して予防効果を示したが、血清型3のIPDに対する予防効果は統計学的に有意ではなかった。

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