成長ホルモンおよびゴナドトロピン放出ホルモンアナログ製剤にレトロゾールを追加すると、低身長の女児の身長が伸びる:病院記録に基づくレトロスペクティブ研究。
DOI:10.1016/j.eprac.2024.04.011
アブストラクト
目的:レトロゾールによる女児の身長改善に関するデータはまれである。本研究は、低身長で骨年齢が進行した女児の身長改善に対する遺伝子組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、GnRHa、およびレトロゾールの併用療法の有効性と安全性を明らかにすることを目的とした。
方法:これは病院記録に基づく後方視的研究である。当院でrhGH、GnRHa、レトロゾールによる治療を受けた低身長の女児について追跡調査を行った。治療群には合計29人が含まれた。治療前の平均年齢は11.17歳、平均治療期間は17.31ヵ月であった。対照群は、rhGH/GnRHa治療を受けた低身長女児29人で、平均年齢は12.43歳、治療期間は16.59ヵ月であった。
結果:治療前後の予測成人身長(PAH)は155.38cmと161.32cmであった(P < 0.001)。治療群のΔPAHは対照群より4cm高かった(5.85cm vs 1.82cm、P < 0.001)。骨年齢(P < 0.001)と年代(P = 0.003)の身長標準偏差スコアにおいて、治療前後で有意差が認められた。治療中、体格指数の上昇がみられた(P = 0.039)。身長増加は8.71±4.46cmで、成長率は1年当たり6.78±3.84cmであった。
結論:GH、GnRHa、およびレトロゾールによる併用治療は、低身長女子の成人身長およびPAHを向上させることができ、重大な副作用は報告されていない。
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