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食物アレルギーのないアトピー性皮膚炎児の皮膚症状に対する栄養および食事介入に関するランダム化比較試験の系統的レビューおよびメタアナリシス:EAACIタスクフォース報告書。

DOI:10.1111/all.16160

アブストラクト

この系統的レビューとメタアナリシスは、食物アレルギーのない小児のアトピー性湿疹・皮膚炎(AD)の皮膚症状に対する食事介入に関するエビデンスを、PRISMA2020ガイドラインに従って統合することを目的とした。系統的レビューの更新は2022年5月と2023年6月に実施し、食物アレルギーのないADの小児を対象としたランダム化プラセボ対照試験(RCT)に焦点を当てた。これらの試験では、ビタミン、ミネラル、プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクス、ポストバイオティクスなどの特定の食事やサプリメントが検討された。除外項目は、記述的研究、システマティックレビュー、メタアナリシス、書簡、症例報告、除去食を含む研究、小児および青年における食物アレルゲンに関する報告であった。さらに、食物アレルギー/感作によるADの増悪を評価する研究および除去食のADに対する効果を評価する研究は除外された。栄養補給に関する研究は、感作プロファイルに関係なく対象とした。ADの臨床発現に対する影響の評価はSCORADスコアを用いて行い、ランダム効果モデルを用いてSCORAD結果のメタ解析を行った(CRD42022328702)。このレビューでは、プレバイオティクス、ビタミンD、月見草油、および牛乳を部分加水分解乳清ミルクに置き換えることを検討した27のRCTが網羅されている。プロバイオティクスを単独またはプレバイオティクスと組み合わせて評価した20のRCTのメタアナリシスでは、SCORADスコアの有意な減少が明らかにされ、食物アレルギーのない小児のAD症状を緩和する一貫した傾向が示唆された。それにもかかわらず、他の食事介入に関するエビデンスは依然として限られており、病因学的相互作用を理解し、信頼できる操作戦略を提案するためには、複数の因子を対象とした十分にデザインされた介入研究が必要であることを強調している。

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