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COVID-19流行時のクラクフ(ポーランド)の小児および青年(11~15歳)におけるBMIの変化と過体重および肥満の有病率。
DOI:10.1127/anthranz/2024/1746
アブストラクト
2020年3月、新型コロナウイルスSARS-CoV-2の蔓延により、人々の間で急性呼吸窮迫症候群のパンデミックが発生した。本研究の目的は、COVID-19パンデミック時のクラクフ(ポーランド)の小児および青年(11~15歳)におけるBMIの変化と過体重および肥満の有病率を評価することであった。2020年と2022年に、クラクフの4地区の無作為に選ばれた小学校で、2つの横断研究が行われた。調査対象は11~15歳の1572人の子どもたちである。BMI(体格指数)を算出した。参加者はコールのカットオフポイントを用いてグループ分けされた。グループ間の差の統計的有意性は、二元配置分散分析(ANOVA)とカイ検定を用いて推定した。男女ともに低体重と標準体重の有病率の増加が観察された。女児では肥満の有病率の減少が認められたが、男児では一部の年齢群で同じ傾向がみられた。女子では、過体重の有病率と平均BMIの減少が認められたが、男子では逆の傾向であった。観察された結果は、COVID-19パンデミックによる封鎖の結果生じた身体組成の変化や制限と相関している可能性がある。