酵素補充療法を受けたCLN2-バッテン病患者における運動障害の進展。
DOI:10.1212/WNL.0000000000209615
アブストラクト
目的:神経セロイドリポフスチン症型2(CLN2病)は、言語遅延、てんかん、ミオクローヌス、運動失調、運動機能の退行といった古典的な早期症状を特徴とする、遺伝性小児発症神経変性疾患です。本研究では、酵素置換療法(ERT)を受けている小児のコホートにおいて、CLN2病における運動障害のスペクトラムをより詳細に特徴付けることを目的としました。
方法: 単一施設でセルリポナーゼアルファERT治療を受けている18人の小児を対象に、標準化された構造化病歴聴取と、統一バテン病評価尺度(UBDRS)および異常不随意運動尺度を用いた二重採点・動画記録検査を系統的に実施しました。
結果:非典型的な運動障害は普遍的でした:失調症(89%)とミオクローヌス(83%)はほぼ全例に認められ、痙性(61%)とジストニア(61%)は過半数にみられ、患者は中央値で4つの異なる運動障害の表現型を有していました。この進行は典型的なパターンを示し、初期の失調症/ミオクローヌスから、次に過運動/痙縮、その後運動低下へと進展しました。ERTはUBDRSの身体サブスケールで測定された運動障害の進行を遅らせ、診断前の進行速度は1.45ポイント/月でしたが、治療中は0.44ポイント/月(p = 0.019)に減速しました。
討論:運動障害はCLN2疾患の核心的な特徴であり、ERTにより進行が緩やかになる典型的なパターンを示します。特に患者生存率の向上を考慮すると、運動障害の早期発見と治療は標準的なアプローチとなるべきです。
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