思春期水疱性毛母腫の皮膚鏡補助診断:6症例報告。
DOI:10.1186/s12887-024-04914-9
アブストラクト
背景:毛母腫(PM)は毛母細胞由来の皮膚良性新生物である。臨床的には、正常な表皮の上に孤立した硬い結節として現れ、通常、早期には気づきにくい。それにもかかわらず、特殊な水疱性病変が短期間で生じたり、潰瘍化したりする場合、皮膚科医による術前診断は、特に小児患者が生検を拒否する場合には、しばしば困難なものとなる。
症例提示:我々は6例の水疱性PM症例を提示し、特にダーモトスコピーと病理組織学的検出データの相関解析を行った。また、患者の基本情報、病歴、症状および病変形態学的結果も提供した。その結果、水疱性PMの発生率は男性よりも女性の方が高く、患者の多くは青年であり、好発部位はワクチン注射部位で一致しているようであった。報告された水疱性PMの皮膚鏡的特徴は、下方に発光性の黄色構造、灰青色の均一領域および分岐した毛細血管であった。組織学的特徴はPMと一致しており、明らかな表皮水疱が腫瘍の上部に認められ、真皮上部のリンパ節が異常に拡張していた。本研究で報告された患者は漢民族の中国人患者で、女性4名、男性2名であった。
結論:本研究は、水疱性PMのダーモトスコピーと臨床的特徴について報告・分析したものであり、ダーモトスコピーは水疱性PMの診断において迅速かつ信頼性の高い手技であると考えられる。