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小児の結核入院に対するCOVID-19の影響。

DOI:10.62438/tunismed.v102i7.4923

アブストラクト

はじめに:モロッコは結核との闘いにおいて目覚ましい進歩を遂げたが、コヴィド19の大流行は世界の結核対策に影響を与え、大流行中と流行後の結核疫学には顕著な変動がみられた。

目的:Covid-19パンデミックが、小児の結核による入院率およびそのさまざまな局所に与えた影響を明らかにする。

方法:カサブランカの小児病院内に入院した結核患者の医療記録の分析に基づき、Covid-19の検疫前(2018-2019年)、検疫中(2020年)、検疫後(2021-2022年)にレトロスペクティブ研究を実施した。

結果:調査期間(2018-2022年)を通して、当科に入院した患者総数は7390人で、うち小児は283人が結核で入院し、平均年齢は6歳であった。Covid-19パンデミック以前の結核患者数は年平均49人で、そのうち肺結核の割合は32%、肺外結核は68%であった。検疫期間中の患者数は年間23人で、肺結核の割合は26%、肺外結核の割合は74%であった。検疫期間終了後、この数は年間81例に増加し、そのうち肺結核が21%、肺外結核が79%であった(胸膜結核が44.1%で優勢)。

結論:これらの結果は、世界保健機関(WHO)が発表したデータとも一致しており、また我々が行った急性下気道感染症の入院に対するCOVID-19の影響に関する別の研究の結果とも一致している。検疫期間中の結核症例数の減少は、陽性症例が確認された場合、モロッコの国家結核対策プログラムが中断されるだけでなく、社会的な距離を置くことにより、人々の間での結核感染の減少につながる可能性が非常に高い。

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