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インド西ガーツ山脈における臓器および皮膚リーシュマニア症の原因菌Leishmania donovaniの遺伝的多様性。
DOI:10.1016/j.gene.2024.148803
アブストラクト
リーシュマニア・ドノバニ(Leishmania donovani)による臓器リーシュマニア症および非定型皮膚リーシュマニア症(VLおよびCL)は、インドのケララ州西ガーツ山脈における新興感染症である。本研究では、西ガーツ山脈から分離されたリーシュマニア・ドノバニ(L. donovani)の遺伝的多様性を確認するために、L. donovaniに特異的なキネトプラスト・ミニサークルDNA(k-DNA)配列解析を行った。23例のCLと5例のVLが疑われた患者検体のうち、18例のCLと3例のVLがk-DNA診断PCR陽性であった。その後、L. donovani特異的k-DNA PCRで17のCLと3つのVL検体が陽性であることが判明した。VLおよびCL分離株の遺伝的多様性は低かったが、他国で報告された寄生虫とは明らかに異なっていた。本研究で明らかになった寄生虫は、東アフリカおよびインドで報告された寄生虫とより近縁であった。