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オーストラリア首都特別地域の幼児期における行動・発達障害のリスク。

DOI:10.1111/cch.13314

アブストラクト

目的:オーストラリア首都特別地域(ACT)の全日制初等教育1年目の児童を対象に、発達・行動問題のリスク有病率を推定することを目的とした。

方法:オーストラリア首都特別地域(ACT)の全日制初等教育1年目の全児童を対象に毎年実施されている全数調査である2014~2017年のKHC(Kindergarten Health Check)の分析を行った。発達および行動上の問題のリスクは、Parents' Evaluation of Developmental Status(PEDS)質問票を用いて判定した。

結果:2014~2017年のKHCに参加した19 414名の児童(平均年齢5.56歳、男児51.4%、アボリジニおよびトレス海峡諸島民2.3%、相対的不利が最も大きい五分位数18.4%)が本研究の対象となった(87%)。初等教育1年目のACTの子どもの半数以上が、PEDS質問票により発達リスクが低い/ないと確認され、10人に1人はリスクが高かった。

結論:PEDSスコアが高リスクである可能性が高いのは、男児、相対的に不利な状況にある地域の出身者、アボリジニおよびトレス海峡諸島民の子どもであった。スクリーニングによってリスクのある子どもを特定することはできるが、社会経済的に非常に恵まれた地域社会においても、健康格差の根本的な原因を特定し、それに対処することがより大きな課題である。

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