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スミス・マゲニス症候群(SMS)のRAI1欠失型とRAI1変異型における聴覚とコミュニケーションの重複プロファイル。

DOI:10.1016/j.jcomdis.2024.106455

アブストラクト

スミス・マゲニス症候群(SMS)は、稀な、遺伝的に関連した複雑な発達障害であり、難聴と言語発達の遅れを伴う。SMS患者の約70%は染色体17p11.2内の遺伝子欠失を有し、10%は同領域の単一遺伝子変異を有し、SMSのRAI1変異型として知られている。これまでの研究では、欠失型SMSと変異型SMSの表現型の予備的な比較はなされているが、聴力、言語、コミュニケーションのプロファイルに焦点を当てたものはなかった。本研究では、遺伝子の違いがコミュニケーションの表現型に影響を及ぼすかどうか、また、小児の聴覚、言語能力におけるRAI1遺伝子の重要性を明らかにするために、患者登録データを調査し、SMS患者の2つのグループを比較した。国際的なSMS患者レジストリに登録された33人のSMS患者の言語と聴覚のデータを解析した。聴力状態、耳病理所見、早期言語発達、コミュニケーション様式、明瞭度、発声の質、言語能力、読み書き能力が分析された。聴力の状態、耳病理学的所見、コミュニケーション様式、声質、明瞭度、言語能力、読み書き能力については、群間にわずかな差がみられた。SMSの表現型はRAI1遺伝子のハプロ不全が原因であり、RAI1遺伝子は言語発達に重要であるというこれまでの仮説を裏付けるものである。今後の研究では、言語サンプルの分析を含む、受容的言語能力と表出的言語能力の直接的な検査を、より大規模な個体群を用いて行い、今回の知見を再現・拡張する必要がある。

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