個別化ケアと患者のエンパワーメントに向けて、血友病ケアにおけるパーソナルヘルスレコードの展望:質的インタビュー調査。
DOI:10.2196/48359
アブストラクト
背景: 慢性期医療における個別化治療や意思決定の共有を可能にするため、関連する健康情報が収集される。しかし、健康情報は病院情報システム、デジタルヘルスアプリ、アンケートポータルサイトなどで断片化されていることが多い。これは血友病ケアにも当てはまり、情報が散在していることが統合ケアの妨げとなっている。私たちは、患者の健康情報を管理するための全国的なデジタル個人健康記録(PHR)を共同設計するつもりです。そのためには、ユーザーの視点が重要である。
目的:本研究の目的は、オランダにおける血友病ケアにおけるPHRの使用、必要な機能、期待や懸念に関する患者と医療提供者の視点を評価することである。
方法:この半構造化面接研究では、19名の小児および成人の血友病患者、両親、他の遺伝性出血性疾患の女性、および血友病治療センター内外で働く18名の医療従事者が参加した。患者と医療提供者の視点は別々に調査された。要件を検討するために、参加者に機能性の優先順位をつけてもらった。
結果:参加者は、PHRが健康情報の透明性を高め、患者の病気に対する理解を向上させ、医療提供者や医療機関間のケア調整を助けることを期待した。優先された機能性には、関連する健康情報と患者が入力したデータの統合が含まれた。期待や懸念は、「使いやすさ」、「安全性」、「包括性」、「実装」の4つのテーマに集中した。患者は医療化(つまり、自分の病気についてより直視するようになること)に対する懸念を表明し、医療提供者は仕事量の増加を懸念した。
結論:血友病患者、その両親、医療提供者はPHRの開発を歓迎した。このような期待や懸念の表明は、血友病患者、ひいては慢性疾患を有するすべての患者に対するPHRの開発を成功させることに寄与するであろう。
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