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ゼロ接種児と拡大予防接種カスケード:43カ国における6種類の小児用ワクチンの完全接種への道のりを理解する。

DOI:10.7189/jogh.14.04199

アブストラクト

背景:予防接種アジェンダ2030の一環として、世界保健機関は、2030年までに定期接種ワクチンを受けていない子どもの数を50%削減する目標を設定した。新たに導入されたワクチン(肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)、ロタウイルスワクチン(ROTA))と、古くから接種されているバシル・カルメット・ゲラン(BCG)、ジフテリア、破傷風、百日咳(DPT)、ポリオワクチン、麻疹含有ワクチン(MCV)を比較しながら、0歳、1歳、完全接種までの子どもたちが受けたワクチンのパターンを明らかにすることを目的とした。

方法:2014年以降に中低所得国43カ国で実施された全国世帯調査(Demographic and Health SurveysおよびMultiple Indicator Cluster Surveys)のデータを用いた。BCG、ポリオ、DPT、ROTAワクチン、MCVとPCVを考慮し、予防接種カスケードを0から6までのスコアとして算出した。また、最も普及しているワクチンの組み合わせについても記述した。解析は国ごとにプールされ、世帯の貧富の五分位で層別化された。

結果:すべての国を合わせたプール解析では、9.0%の子どもがワクチンを接種しておらず、58.6%が6種類のワクチンをそれぞれ1回以上接種しており、47.2%がすべてのワクチンを接種していた。数少ない1~5種混合ワクチン接種児のうち、最も多かったのはBCGワクチン、ポリオワクチン、DPTワクチン、PCV、ROTAワクチン、MCVであった。

結論:初回ワクチン接種を受けた子どもは、その後のワクチン接種を受ける可能性が高いため、初回ワクチン接種を受ける子どもをターゲットにすることは非常に重要である。持続可能な開発目標の時代に誰一人取り残さないためには、接種ゼロの子どもたちを見つけ、予防接種を開始することが不可欠である。

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