掲載日:
多施設での脳波信号解析による知的発達障害児の注意力の定量化。
DOI:10.1038/s41598-024-70304-x
アブストラクト
多施設共同症例対照調査において、小児の知的発達障害(IDD)と定型発達(TD)を区別するために、注意関連視覚喚起、脳波、非線形解析を統合したEOG-SA(Electrooculogram Signal Analysis)法の有効性を評価した。127名の参加者(IDD63名、TD64名)を分析し、特徴抽出に非線形ダイナミクスを適用した。その結果、EOG-SAがIDDを識別できることが示され、テンプレート閾値と相関次元の値が高いほど、臨床的重症度と相関することがわかった。テンプレート閾値は頑健な指標であることが証明され、値が高いほど重度のIDDを示す。判別指標は、曲線下面積が0.91(テンプレート閾値)、0.85/0.91(D2)で、感度と特異度はそれぞれ77.6%/95.9%、93.5%/71.0%であった。EOG-SAは、IDDの早期かつ微妙な診断のための、解釈可能な神経バイオマーカーを提供する有望なツールとして浮上した。
新規会員登録
会員登録すると記事全文を読むことができるほか、「NEJM Journal Watch」や「国内論文フルテキスト」といった会員限定コンテンツを閲覧できます。