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疣状表皮発育異常症とSTK4欠損症を有するモロッコの独立した2家族の症例報告。
DOI:10.3390/v16091415
アブストラクト
疣状表皮発育異常症(EV)は、免疫不全患者においてβ-ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされるまれな遺伝性皮膚症である。EVは扁平な疣贅と粃糠疹様病変を特徴とし、単発性あるいは他の感染症症状と合併した症候性である。今回われわれは、2つの独立した家系から3人の患者が発症し、いずれも症候性EVであったことを報告する。全エクソーム配列決定により、これらの患者はSTK4に新たなホモ接合体変異を有し、いずれも早発停止コドンにつながっていることが判明した。STK4欠損症は、細菌、ウイルス、真菌に対する広範な感染感受性を特徴とする複合免疫不全を引き起こす。自己免疫症状も報告された。深部免疫表現型検査により、3例の患者では多発性細胞減少症が認められ、特にCD4 T細胞の深部欠損が顕著であった。我々は、STK4欠損症による症候性EVの4例目と5例目を報告する。