フォンタン手術後のインスリン抵抗性
DOI:10.1007/s00246-024-03663-x
アブストラクト
単心室患者でフォンタン手術後(S/P Fontan)の患者は、後天性合併症リスクが高い。インスリン抵抗性(IR)は心血管合併症および死亡の予測因子である。 フォンタン術後患者と対照群を用いた単施設横断研究により、フォンタン術後のIRを評価した。定量的インスリン指数(QUICKI)および自然対数変換したホメオスタシスモデル評価(ln HOMA-IR)を用いて、年齢調整の有無にかかわらずIRの群間比較を行った。合計89例(フォンタン術後59例、対照群30例)が対象となった。 フォンタン患者群は対照群と比較し、QUICKI値の有意な低下(0.34±0.03 vs 0.37±0.02)およびln(HOMA-IR)値の上昇(0.82±0.62 vs 0.24±0.44)を示した(いずれもp<0.0001)。この差は年齢調整後も有意であった。 年齢の上昇に伴い、フォンタン術後患者ではQUICKI値の有意かつ漸進的な低下(p=0.01)とln(HOMA-IR)値の上昇(p=0.02)が認められた。 肥満を伴うフォンタン患者を除外した解析においても、年齢調整後、フォンタン患者群では対照群と比較してQUICKIの有意な減少とln(HOMA-IR)の上昇が認められた(いずれもp<0.05)。 QUICKIを用いた場合、フォンタン患者41例(69.5%)にIRが認められたのに対し、対照群では3例(10%)であった(p<0.0001)。HOMA-IRを用いた場合、フォンタン患者32例(54.2%)にIRが認められたのに対し、対照群では5例(16.7%)であった(p=0.001)。 フォンタン患者は対照群と比較して有意に高いIRを有し、その有病率は年齢とともに増加した。IRは長期的な罹患率および死亡率と相関することが知られており、治療によって改善可能なため、フォンタン患者においてIRを可能な限り早期に特定することが極めて重要であると考える。
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