2018年から2023年までの中国南京市の小児における3つのヘルペスウイルス感染の疫学的特徴。
DOI:10.3389/fcimb.2024.1448533
アブストラクト
目的:2018年1月から2023年12月までの中国南京市の小児における単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)感染の疫学的特徴を評価する。
方法:2018年1月~2023年12月に3つのヘルペスウイルス(HSV-2、EBV、CMV)の核酸検査を受けた生後1日~17歳の外来患者および入院患者それぞれ21,210人、49,494人、32,457人を対象にレトロスペクティブ解析を行った。人口統計学的情報、検査所見などを収集し、分析した。HSV-2、EBV、CMVの核酸検査はリアルタイムPCR法で行った。
結果:全検体における3種類のヘルペスウイルスの合計検出率は、それぞれ0.32%(67/21,210)、14.99%(7419/49,494)、8.88%(2881/32,457)であった。3種類のヘルペスウイルスについて、ウイルス感染率の経年的減少傾向が観察された(いずれも<0.05)。HSV-2、EBV、CMVの検出率は、それぞれ1~3歳、3~7歳、28日~1歳の患者で最も高かった(すべて<0.05)。HSV-2およびCMV感染の有無は明確な季節的パターンを示さなかったが、EBVは通常、夏と秋に上昇を示した。
結論:HSV-2を除き、EBVとCMVは中国の小児の間で流行していた。3つのヘルペスウイルスの年間有病率は2018年から2023年にかけて減少傾向を示し、男女差はなかった(EBVを除く)。EBV感染は通常夏と秋に発生するが、HSV-2とCMVは有意な季節性を示さない。HSV-2の陽性率は1~3年、EBVは3~7年、CMVは28日~1年が最も高い。陽性検出率は入院患者よりも外来患者で高い。
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