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喀痰好中球顆粒の放出は、小児喘息における肺機能および疾患の重症度と関連している。

DOI:10.1186/s12890-024-03340-y

アブストラクト

背景:ミエロペルオキシダーゼ(MPO)とヒト好中球リポカリンまたは好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン(HNL/NGAL)は好中球顆粒球に貯蔵され、細胞の活性化に伴って分泌される。これらは気道の炎症の程度を反映すると提唱されてきた。しかし、小児喘息における重症度の潜在的マーカーとしての役割はまだ不明である。本研究では、MPOおよびHNL/NGALの発現と小児喘息との関係を調べた。

方法:小児喘息患者83名と対照59名を登録した。酵素結合免疫吸着法を用いて、喀痰上清中のヒトMPOおよびHNL/NGALレベルを測定した。スパイロメトリー、メタコリンチャレンジテスト、アトピーテストなどの評価を行った。

結果:喀痰中の好中球数は小児喘息患者と対照群との間に差は認められなかった。しかし、喀痰MPO値およびHNL/NGAL値は対照群に比べ喘息患者で有意に高く(それぞれp = 0.021およびp < 0.001)、特に中等度から重度の持続性喘息患者で高かった。喘息患者では、喀痰MPO値およびHNL/NGAL値は、喀痰好中球数と正の相関を示し(MPO、r = 0.433、p < 0.001;HNL/NGAL、r = 0.584、p < 0.001)、また互いに正の相関を示した(r = 0.628、p < 0.001)。さらに、喀痰HNL/NGAL値は、MPO値よりも現在の肺機能、気道炎症、限界を正確に反映する能力を示した。

結論:気道における好中球の活性化を反映する喀痰MPO値およびHNL/NGAL値は、小児喘息患者で上昇していた。さらに、喀痰MPOおよびHNL/NGALは、小児喘息患者における重症度の適切な評価指標となる可能性がある。

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