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妊娠年齢より小さく生まれた低身長児と成長ホルモン欠乏症のある低身長児における思春期前の成長ホルモン治療の身長および成人予測身長に対する有効性の比較。

DOI:10.1515/jpem-2024-0226

アブストラクト

目的:妊娠低身長児(SGA-SS)と成長ホルモン分泌不全児(GHD)の身長および成人予測身長に対する成長ホルモン(GH)治療の効果を比較した。

方法:この後方視的研究は、低身長で田中成長クリニックを受診し、SGA-SSまたはGHDと診断され、GH治療を受けた小児の背景および臨床的特徴を分析した。身長、身長速度、GH投与量増加、インスリン様成長因子-1値、骨年齢/年齢比の2群間の差を比較した。

結果:これらの小児のうち、33人のSGA-SS児と54人のGHD児が8歳以前にGH治療を開始し、平均投与量はそれぞれ0.25mg/kg/週と0.20mg/kg/週であった。治療開始時、SGA-SS群の年齢と身長の標準偏差スコア(SDS)は、GHD群より有意に低かった。SGA-SS群では、GH投与量が多いことと年齢が若いことから、3年間身長速度が有意に大きかった。思春期開始時の身長や成人予測身長には、男児でも女児でも両群間に顕著な差は認められなかった。GH治療開始から思春期開始までの身長SDSの増加は、男女ともGHD群よりもSGA-SS群でかなり大きかった。

結論:SGA-SS患者の成人身長はGHD患者のそれに似ていると予想されるが、欧米諸国ではGH治療によって達成される-1.0SDには達しないかもしれない。

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