サウジアラビアの小児における未治療の新規発症潰瘍性大腸炎における腸内真菌プロファイル。
DOI:10.4103/sjg.sjg_221_24
アブストラクト
背景:IBDにおける腸内炎症における真菌の役割は示唆されているが、潰瘍性大腸炎(UC)におけるデータはまだ限られている。我々の目的は、サウジアラビアの小児潰瘍性大腸炎における腸内真菌プロファイルを記述することである。
方法:サウジアラビアの小児潰瘍性大腸炎患者および健康な小学生から提供された対照検体から糞便を採取した。真菌DNAはShotgunメタゲノム法を用いて解析した。シャノンアルファ多様性、ベータ多様性、差分存在量、ランダムフォレスト分類アルゴリズム、曲線下面積を解析した。
結果:20名のUC患者と20名の健常児がいた。年齢中央値は13歳(0.5-21歳)、年齢範囲は13歳(7-16歳)であった。男性はUCが40%、コントロールが35%であった。診断時、UCの程度はE4(38%)、E3(25%)、E2(37%)であり、35%がPUCAI≧65であった。UCの小児におけるα多様性の減少と有意な非類似性は、多くの発表された研究と同様であった。しかし、すべての分類群レベルで有意差が認められ、UCの小児ではCandida属とSaccharomyces cerevisiaeの増加が顕著であった。3つの菌種が真菌シグネチャーとして同定され、曲線下面積は98.4%(95.1-100%CI)であり、これまでに報告されていないUCとの関連が示された。
結論:小児UC患者における真菌症の有意な異常は、発表された文献と一致している。しかしながら、真菌シグネチャーの可能性とUCとの強い関連性の報告は、他の集団からサンプルサイズを増やしてさらなる研究を行うに値する。