HPVワクチン接種のフィードバックの普及度と臨床スタッフの認識。
DOI:10.37765/ajmc.2024.89629
アブストラクト
目的:本研究では、小児科および家庭医療クリニックにおけるHPVワクチン接種率を向上させるために、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率などのデータに基づくフィードバックを利用することについて述べる。
研究デザイン:9~12歳の小児にHPVワクチン接種を行った米国のプライマリケア臨床スタッフを対象とした調査(N=2527、回収率57%)。
方法:主要アウトカムは、過去1年間に医療従事者がフィードバックを受けた品質指標の種類を表す、相互に排他的なカテゴリー変数とした:HPVワクチン、その他の小児科予防接種、その他の品質評価指標、または何もなし。副次的アウトカムは、HPVワクチンに関するフィードバックの有用性と、HPVワクチン接種率を同僚に見られることに対する安心感であった。ロジスティックモデルは、臨床スタッフとクリニックの特性で調整した。
結果:回答者の36.2%(n=916)のみがHPVワクチンのフィードバックを受けた。HPVワクチン接種率に関するフィードバックは、農村部以外の診療所(OR, 2.03; 95% CI, 1.38-2.99)、5人以上の診療体制(OR, 1.81; 95% CI, 1.38-2.36)、週50人以上の小児を診療する診療所(OR, 3.08; 95% CI, 2.03-4.66)で受けやすかった。ヒスパニック系、ラテン系、スペイン系の臨床スタッフ(OR、1.54;95%CI、1.00-2.36)および黒人またはアフリカ系アメリカ人の臨床スタッフ(OR、2.12;95%CI、1.44-3.12)は、白人の臨床スタッフよりもHPVワクチンのフィードバックが有用であると考える傾向が強かった。小児科医と比較して、家庭医学の臨床スタッフは、同僚にHPVワクチン接種率を見られることに抵抗を感じていた(OR、0.70;95%CI、0.57-0.87)。
結論:プライマリ・ケアにおいて、臨床スタッフがHPVワクチン接種に関するフィードバックを受けることはほとんどない。