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全エクソーム塩基配列決定を用いた、原因不明の発達遅滞または知的障害を有する280人の小児の遺伝学的解析。

DOI:10.1186/s12887-024-05245-5

アブストラクト

はじめに:発達遅滞(DD)と知的障害(ID)は、神経発達障害(NDDs)の主要な症状であり、臨床的および遺伝的にかなりのばらつきがあることが特徴で、遺伝学的診断を複雑にしている。全エクソーム配列決定(WES)は、原因不明のDD/ID患者の遺伝的原因を明らかにするための効果的な方法となっている。

方法:原因不明のDD/IDと診断された患者280人のWESデータをレトロスペクティブに解析した。WESによって同定された人口統計学的情報と遺伝子変異を評価し、遺伝的原因の発見に影響を及ぼす可能性のある臨床的要因の評価も行った。

結果:73例(36.07%)で病因変異が検出され、そのうち25例は染色体コピー数の変異が関与していた。年齢、性別、妊娠期間、出生体重、無酸素症、黄疸、関連症状、家族歴、筋力、筋緊張、てんかん、脳MRI所見、脳波結果、DD/IDの重症度などの臨床因子は、WESの結果に有意な影響を与えなかった。しかし、分娩様式とWES陽性結果には有意な相関が認められ、帝王切開で分娩された患者では診断率が高かった。

結論:WESは、原因不明のDD/ID患者の遺伝的原因を特定するための貴重なアプローチであり、患者管理、家族遺伝カウンセリング、長期予後評価に有益である。

臨床試験番号:該当なし。

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