新生児におけるPlesiomonas shigelloides感染:症例報告と文献レビュー。
DOI:10.1007/s00381-024-06669-1
アブストラクト
はじめに:Plesiomonas shigelloidesはグラム陰性桿菌で、汚染された魚介類による食中毒を引き起こし、胃腸炎や赤痢を引き起こす。Plesiomonas shigelloidesに起因する新生児感染症は極めてまれであり、文献も乏しい。中枢神経系(CNS)の病変が報告されており、一部の症例では重篤な髄膜脳炎を呈している。
症例提示:本研究では、Plesiomonas shigelloidesによる髄膜脳炎を伴う新生児敗血症と中枢神経系病変を呈した新生児の症例を報告する。さらに、このまれな新生児感染症に関する文献をレビューした。回復期には,さまざまな臨床検査と神経学的画像診断(脳超音波,コンピュータ断層撮影,脳磁気共鳴)を行い,酸素吸入,抗生物質投与,抗痙攣治療を行った.この患者の大脳病変は、拡大した膿瘍、脳動脈炎、閉塞性水頭症、脳梗塞を合併しており、ドレナージや脳葉切除術を含む複数の外科的介入を必要とした。小児の一般的な臨床状態は徐々に改善し、臨床評価、神経外科的評価、神経画像モニタリング、理学療法的ケアなどの包括的なフォローアッププログラムとともに退院した。
結論:Plesiomonas shigelloidesによる新生児敗血症と神経学的病変の症例であり、重篤な神経学的合併症にもかかわらず良好な転帰を得た。この症例は、極めてまれで文献的記載も乏しいこの病原体による新生児中枢神経系病変の臨床経過とX線学的特徴に関する貴重な追加データを提供するものである。本研究はまた、標的を絞った介入の重要性を強調し、このような特異な症例に対する具体的な推奨を提案するものである。