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アトピー性皮膚炎と妊娠および出生児の転帰:台湾における全国規模の集団ベース研究。

DOI:10.1111/ddg.15555

アブストラクト

背景と目的:研究により、アトピー性皮膚炎(AD)の妊婦では妊娠合併症のリスクが高いことが確認されている。しかし、アジア人における母親のADと妊娠または出生児の有害転帰との関連は未解明である。我々の目的は、台湾における母親のADと有害な妊娠転帰および子孫転帰との関連を調査することである。

対象者および方法:この後ろ向きコホート研究は、2003年から2019年にかけて台湾のNational Health Insurance Research DatabaseおよびTaiwan Maternal and Child Health Databaseからデータを収集した。傾向スコアマッチングを用いて、ADの母親15,495例と非ADの母親77,475例、およびADの母親から生まれた子ども19,173例と非ADの母親から生まれた子ども95,865例を募集した。母親コホートと子どもコホートにおいて、それぞれ妊娠と子どもの転帰を比較した。

結果:ADの母親は、切迫流産、子癇前症/子癇、膜早期破裂、切迫早産、胎児発育制限、分娩前出血、分娩後出血、貧血、手術合併症、感染症、肺イベント、腎イベントのリスクが高く、調整ハザード比は1.09-1.71であった。ADの母親から生まれた子供は、AD、アレルギー性鼻炎、喘息、円形脱毛症、注意欠陥多動性障害のリスクが高く、調整ハザード比は1.05-2.29であった。

結論:台湾では、母親のADと妊娠および出生児の有害な転帰との間に有意な関連がある。

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