子供のフッ素塗布に対する両親の考え方の違いによる比較:横断研究。
DOI:10.3290/j.ohpd.c_1804
アブストラクト
目的:フッ素は有効かつ安全であることが知られているが、フッ素塗布を拒否する保護者が増加している。本研究では,フッ化物塗布を許可する保護者と拒否する保護者を,フッ化物および予防接種に対する意識,社会人口統計学的特徴,知識の入手経路の観点から比較することを目的とした.
対象と方法:小児歯科医院において、フッ化物塗布に同意しなかった保護者 85 名(AF 群)と同意した保護者 143 名(F 群)に対し、事前に検証した質問紙調査を実施した。データは独立 t 検定およびカイ二乗検定を用いて分析した。
結果:F群では、フッ素が知的障害や自閉症を引き起こし、松果体を傷つけるという記述に同意しない者がAF群より統計学的に有意に多かった(p 0.05)。情報源は、AF群ではインターネット・ソーシャルメディア(67.06%)が最も多く、F群では歯科医・医師(62.24%)であった。F群では、より多くの親が小児期とコビド19の予防接種を受けなければならないと回答しており、これは統計的に有意な差であった(p 0.05)。
結論:フッ素塗布のためらいと保護者の教育レベルとの間に関連は認められなかった。AF群の保護者の多くは、フッ素塗布に強く反対しているのではなく、疑問や不安を抱いている。したがって、保護者に対する教育プログラムは、保護者の正しい情報の習得にプラスの効果をもたらす可能性が高い。