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小児のコントロール不良喘息における血清ペリオスチン値の変化(DADO第2相試験)。

DOI:10.15586/aei.v53i1.1134

アブストラクト

目的:喘息は炎症性気道疾患であり、小児に最も多い慢性疾患である。しかし、特に小児における喘息の生物学的マーカーは不足している。本研究の目的は、喘息がコントロールされていない小児において、最適化された管理を12ヵ月間行った後のペリオスチン値の変化を解析することである。副次的な目的は、12ヵ月間の追跡調査後の症状、増悪、その他のバイオマーカーの変化を評価することであった。

方法:2015年9月から2016年6月の間にバダホス病院(Hospital Materno Infantil of Badajoz)のアレルギー科を受診した5~14歳の喘息未制御児を対象とした観察的前向き研究である。初診時および12ヵ月の追跡調査後に、肺機能、喘息コントロールテスト(ACT/cACT)、PAQLQ(小児喘息QOL質問票)によるQOL、血中好酸球、総IgEおよび特異的IgE、血清ペリオスチン濃度を評価した。ペリオスチン値は対照群でも分析された。

結果:12ヵ月の追跡調査後、症状の割合、FEV1が80%未満の患者の割合、血中好酸球の濃度は減少したが、ACTとPAQLQは増加した。喘息がコントロールされていない小児では、初診時の血清ペリオスチン濃度が高く(901.48ng/ml)、12ヵ月後には減少した(67.93ng/ml)(p<0.001)。対照群では、ペリオスチン濃度は56.12ng/mlであった。コントロールされている喘息とコントロールされていない喘息の診断におけるペリオスチンの感度と特異度は、それぞれ77.8%と54.8%であった。

結論:われわれの研究は、喘息がコントロールされていない小児のペリオスチン値は、喘息コントロール後の適切な治療により減少することを示した。

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