マラリキシバットはアラジール症候群の青少年において血清胆汁酸を減少させ、胆汁うっ滞性そう痒症を改善する。
DOI:10.1111/liv.16201
アブストラクト
背景:アラジール症候群(ALGS)は多系統の胆汁うっ滞性疾患である。マラリキシバットはALGSにおける胆汁うっ滞性そう痒症の治療薬として承認されているが、成人におけるデータは限られている。
方法:過去に発表された3件のALGS臨床試験のうち、16歳以上でマラリキシバットを2回以上投与された参加者を対象とした。
結果:11人が16歳未満で治療を開始し(年齢中央値13.0歳)、追跡期間中央値は4.1年であった。16歳以上でマラリキシバットを開始した参加者は3人で、追跡期間中央値は3.8年であった。16歳未満でマラリキシバットを開始した参加者では、かゆみはほとんどなく(ベースラインからの変化[CFB]:-1.8;p = 0.002)、試験期間中持続した。血清胆汁酸(sBA)は減少し(CFB:29μmol/L、p = 0.03)、試験期間中持続した。マラリキシバットを開始した16歳以上の参加者では、そう痒症の改善がみられた(CFB:-2.8、-0.6、-1.0)。1人はsBAが大きく減少し(CFB:-112μmol/L)、2人はわずかに増加した(CFB:8、11μmol/L)。マラリキシバットの忍容性は良好であった。
結論:青年期にマラリキシバットを投与された患者は、そう痒症とsBAの改善を示し、それは若年成人期まで持続した。