ムコ多糖症の治療選択肢に対する親の認識:個別化医療に向けたギャップを埋めるための調査。
DOI:10.1186/s13023-025-03549-y
アブストラクト
背景:ムコ多糖症(MPS)は、患者にとっても介護者にとってもアンメット・メディカル・ニーズの高いライソゾーム貯蔵病である。承認された治療法は限られており、治験中の治療法については謎に包まれたままである。
方法:離散選択実験法(DEC)に基づく革新的な調査コンセプトを用い、神経因性・非神経因性患者を想定し、MPS患児の親が承認された様々な治療法や革新的な治療法をどのように受け止めているかを評価することを目的とした。アンケートはドイツ、スイス、オーストリアの患者団体を通じて配布した。
結果:親が自分の子どもに対して選択する治療法は、再利用療法(neuronopathic:82%、14/17、non-neuronopathic:94%、16/17)が最も多く、次いで酵素補充療法(ERT:88%、15/17)、造血幹細胞療法(HSCT:70%、12/17、76%、13/17)、最後に遺伝子治療(GT:58%、10/17、53%、9/17)であった。一般的な考え方は、治療法に関する意思決定に強く影響した。ERT、造血幹細胞移植、ITTに対して肯定的な態度を示した回答者の80%以上が、神経因性、非神経因性ともにこれらの治療法を選択すると回答した一方で、遺伝子治療(GT)に対して好意的な一般的見解を示した親の約半数のみが、治療選択肢としての可能性について肯定的な認識を示した。さらに、ほとんどの親は、軽度の感染症、注射部位反応(ISR)、筋緊張亢進、治療に関連した入院を容認しており、主な情報源として患者団体を挙げている。
結論:本研究は、革新的な調査方法を提供することにより、定量的なリスク-ベネフィットモデルの根拠と、特に革新的な治療法における患者・介護者中心の情報発信の重要性を提示するものである。
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