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外傷に対する小児頸椎撮影における放射線被曝の低減:集学的な質改善の取り組み。

DOI:10.1007/s00381-025-06754-z

アブストラクト

目的:小児頸椎損傷(PCSI)は壊滅的な神経学的障害をもたらす可能性がある。コンピュータ断層撮影(CT)画像は臨床的に重要な傷害を検出する上で高感度かつ特異的であるが、無差別な使用は過度の電離放射線被曝につながる可能性がある。ルーチンの施設監査では、CTが54%の頻度で不適切に撮影されていることが明らかになった。本研究では、小児外傷患者の放射線被曝を低減するための最新のプロトコールの効果を評価する。

方法:2021年から2022年までの小児レベル1外傷センターのデータをレトロスペクティブに解析した。データは実施前(2021年)と実施後(2022年)の2つのコホートに分けられた。組み入れ基準は、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)が9~15の0~14歳の患者であった。院外転院は除外した。主要評価項目はガイドラインの遵守とCTの使用率であった。

結果:本試験には合計82例が登録された。2021年には38例(女性/男性15/23、平均年齢5.9歳)が登録され、平均GCSは13.6であった。2022年には44人(女性/男性19/25人、平均年齢5.2歳)が登録され、平均GCSは14.0であった。2021年の全体的なプロトコール遵守率は81.6%であり、実施後の2022年の遵守率は93.2%であった(p = 0.109)。実施後、不適切(プロトコール非遵守CT)使用率は58.6%から6.8%に減少した(p < 0.05)。

結論:PCSIに関するエビデンスに基づいた新しい施設プロトコールの実施は、アドヒアランスの改善と不必要なCTオーダーの減少に関連した。継続的なモニタリングは、これらの改善が持続するかどうかを判断するのに役立つであろう。

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