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小児敗血症性ショック患者におけるGM-CSFの効果と治療成績の予測因子。

DOI:10.1186/s13052-025-01863-6

アブストラクト

背景:小児の敗血症性ショックは死亡率の高い重篤な病態であり、その主な原因は敗血症による免疫抑制である。顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、この免疫抑制に対抗する治療介入として検討されてきた。その可能性にもかかわらず、小児の敗血症性ショックにおけるGM-CSFの有効性は明確に確立されていない。本研究の目的は、GM-CSF投与が小児の敗血症性ショック患者の生存率に及ぼす影響を調査し、治療成績の主要な予測因子を同定することである。

方法:上海復旦大学小児病院小児集中治療室(PICU)において、2019年1月1日から2023年12月31日までレトロスペクティブコホート研究を実施した。敗血症性ショックと診断された小児患者を対象とし、人口統計学的データ、GM-CSFおよび補助療法、検査結果、臨床転帰を分析した。単変量および多変量ロジスティック回帰モデルを用いて、28日死亡率に対するGM-CSFの影響を評価し、治療成績の有意な予測因子を同定した。

結果:200例の小児患者を対象とし、66例がGM-CSF治療を受け、134例がGM-CSF治療を受けなかった。最初の比較では、非GM-CSF群(35.1%、P = 0.001)と比較して、GM-CSF群(59.1%)では28日死亡率が高かった。注目すべきことに、交絡因子を調整した後、多変量解析を行ったところ、小児の敗血症性ショック患者における28日死亡率に対するGM-CSF治療の効果は、オッズ比(OR)0.472、95%信頼区間(CI)0.153~1.457(P = 0.192)となり、統計学的有意性には達しなかった。しかし、解析の結果、GM-CSF投与が28日死亡率の減少に寄与する可能性を示唆する傾向が示された。さらに、治療成績の有意な予測因子として、造血幹細胞移植(HSCT)、乳酸(LAC)値、院内敗血症性ショック(HASS)、赤血球(RBC)数、血小板(PLT)数が挙げられた。

結論:GM-CSF治療は小児の敗血症性ショック患者、特に乳酸値が高く、赤血球数と血小板数が低い患者に有効である。転帰の重要な予測因子であるこれらの因子は、治療中にモニターされるべきである。

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