成長ホルモン治療を受けた妊娠低年齢児における脂肪率回復のタイミング:LG成長研究データからの結果。
DOI:10.3346/jkms.2025.40.e12
アブストラクト
背景:脂肪率のリバウンド(AR)とは、成長期において肥満度が最も低くなってから再び上昇する時期を指す。ARの時期は肥満の発症や思春期の開始と関連している。韓国の小児におけるARの時期を評価した研究はあるが、妊娠低年齢児(SGA)を対象とした研究はない。
方法:本研究では、多施設共同観察臨床試験(LG Growth Study)のデータを解析し、成長ホルモン(GH)療法を受けた、キャッチアップ成長(CUG)を伴わないSGA出生児のAR時期を明らかにした。本研究はまた、ARの時期に関連する因子を同定し、ARの時期が思春期発症に及ぼす影響を検討し、GH療法の有効性を評価することを目的とした。
結果:CUGを伴わずにSGAで出生した151人の小児を対象とした。そのうち15%が4〜5歳、42%が5〜6歳、27%が6〜7歳、16%が7歳以降にARを経験した。治療開始時の身長標準偏差スコアとAR発生時期には有意な正の相関が認められた。しかし、ARの時期と思春期の開始やGH治療の効果との間には有意な相関は認められなかった。
結論:本研究は、特定のSGA基準を満たす思春期前の小児におけるARのタイミングと成長結果との関係についての洞察を提供するものである。得られた知見から、CUGを経験していないSGA出生児のARは、一般集団よりも遅く起こることが示唆され、ARの時期と思春期開始や成長転帰との間に有意な関係は認められなかった。
臨床試験登録:ClinicalTrials.gov Identifier:NCT01604395。