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FTIRによるSARS-CoV-2に関連した小児炎症性多臓器症候群の血清組成の検出と治療への反応性

DOI:10.1038/s41598-025-88976-4

アブストラクト

SARS-CoV-2感染に伴う小児炎症性多臓器症候群(PIMS-TS)は、小児のCOVID-19感染後の重篤な合併症である。SARS-CoV-2に対する免疫反応によって引き起こされ、通常感染後3~6週間で発症する。残念ながら、PIMSは非特異的な症状を引き起こすため、診断や治療が困難である。本論文では、フーリエ変換赤外分光法(FTIR)を用いて、PIMSによって誘発される小児の血清中の化学変化と、その後の治療によって引き起こされる化学変化を同定する。その結果、FTIRデータの主成分分析(PCA)では、治療前後の健常児とPIMS患児の鑑別はできなかったが、サポートベクターマシン(SVM)の導入により、PIMS検出におけるFTIRの800cmから1800cmの領域の精度は92%と高く、感度は100%であった。対照群と治療後の子供たちの血清の化学組成の差は54%で検出され、治療が有効であったことが示された。実際、得られた医療データは、治療後の血清中のC反応性蛋白(CRP)とプロカルシトニン(PCT)濃度の減少を明確に示した。デシジョンツリーにより、ピーク1455cmがFTIR PIMSマーカーとして使用可能であることが示された。重要なことは、FTIRデータは医学的パラメータとよく相関することであるが、その相関は治療前後のグループによって異なることである。

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