ドイツにおける2020年から2022年のCOVID-19:大規模データベース解析に基づく併存疾患と併用薬の影響。
DOI:10.1186/s12889-024-21110-7
アブストラクト
背景:SARS-CoV-2の大流行は、世界中の医療システムにとって大きな挑戦であった。SARS-CoV-2の流行は、世界中の医療システムにとって大きな課題であった。さらに、降圧剤などの慢性疾患に使用される薬剤の一部は、COVID-19の進行に影響を及ぼす可能性のある因子として議論されている。本研究では、COVID-19の疾患経過および進行を緩和すると疑われる薬剤および病態に関連した危険因子の影響について検討する。
方法:本研究は、ドイツ最大の法定医療保険であるTechniker Krankenkasseの請求データに基づいている。データは2020年から2022年までを対象としており、外来・入院の両方からCOVID-19と診断された被保険者と、COVID-19と診断されていない被保険者の対照が含まれている。マッチドケースコントロール研究を実施し、COVID-19の入院診断を受けた各患者を(a)対照患者10人、(b)COVID-19の外来診断を受けた患者1人とマッチさせ、2つの研究コホートを形成した。2つのコホートにおいて、COVID-19の進行リスクに影響を及ぼすことが知られている併存疾患または薬剤の使用と診断された患者の割合を説明するために記述的分析を行った。疾患進行の危険因子を同定するために多重ロジスティック回帰モデルを用いた。
結果:最初の研究期間において、最初の研究コホートは合計150,018人の患者(COVID-19で入院した症例13,638人、COVID-19に感染していない対照患者136,380人)で構成された。研究コホート2には27,238人の患者(COVID-19で入院した患者13,619人と外来でCOVID-19と診断された対照患者13,619人)が含まれていた。免疫不全と免疫抑制剤の使用は、両研究集団において入院の最も強いリスク修飾因子であった。入院に関連する他の併存疾患は糖尿病、高血圧、うつ病であった。
結論:COVID-19による入院は、過去の病歴や薬剤の使用と関連することが示された。さらに、多数の患者に基づいてCOVID-19重症化の危険因子を同定するために、タイムリーに利用可能なデータ源としての請求データが有用であることを示した。この結果を踏まえると、請求データは、将来のパンデミックにおける疫学的データへの早期アクセスを可能にするサーベイランス・プロトコルの一部として有用である可能性がある。