思春期女子のヒト乳頭腫ウイルスワクチン摂取に関連する要因:ウガンダ西部カバロレ地区におけるHPV感染予防の洞察に関する横断調査。
DOI:10.1371/journal.pone.0306960
アブストラクト
背景:ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染は、世界的に大きな疾病負担を強いており、公衆衛生上の重大な問題である。HPVワクチン接種率が依然として低いことは、特に発展途上国の僻地における子宮頸がん罹患率を減少させる上で大きな障害となっている。
目的:本研究の目的は、青少年におけるヒトパピローマウイルスワクチンの接種率を評価し、関連する決定要因を探ることである。
調査方法:横断的調査法を用い、2022年9月1日から2022年10月18日の間にカバロール地区在住の思春期の女子240人からデータを収集した。単純ロジスティック回帰分析および多重ロジスティック回帰分析を用いて、HPVワクチン接種率と、人口統計、HPVに関する知識、医療システム要因などのさまざまな独立変数との関係を調査した。
結果:登録された240名の青少年のうち、HPVワクチン接種の全受診率は63%であった。ヒト乳頭腫ワクチン接種率は、HPVに関する人口統計学的知識および医療システム因子と関連していた。多変量解析の結果、中等教育を修了した親は、初等教育または正式な教育を受けていない親に比べて、HPVワクチン接種を受ける可能性が4.1倍高かった(AOR = 4.06; 95%CI (1.69 - 6.87); p = 0.004)。自宅から施設までの距離は、HPVワクチン接種率と関連していた。自宅から施設までの距離が5km以上の参加者は、5km以下の参加者に比べ、HPVワクチン接種を受ける可能性が60%低かった(OR = 0.4; 95%CI (0.34 - 0.89); p = 0.006)。さらに、HPVワクチン接種に関する知識が中程度の保護者は、知識が低い保護者に比べ、HPVワクチン接種を受ける可能性が3倍高いことが明らかになった(OR = 2.99; 95%CI(1.14 - 7.87); p = 0.026)。
結論:HPVワクチン接種率は63%であり、全国平均より相対的に低かった。保護者の教育、HPVワクチン接種に関する知識、施設までの距離は、ヒト乳頭腫ウイルスワクチンの接種率と有意に関連する因子であった。