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サウジアラビア、リヤドにおけるC型肝炎ウイルスの有病率と関連因子:大規模横断研究。

DOI:10.1007/s44197-025-00383-0

アブストラクト

はじめに:ウイルス性肝炎は、全世界で約134万人の死者を出しており、その数は時間の経過とともに着実に増加している。これは、C型肝炎ウイルスの遺伝子型が多様であり、ワクチン接種がまだ開発されていないことも一因である。しかし、直接作用型抗ウイルス薬の出現により、C型肝炎の疫学におけるパラダイムシフトが注目されるようになった。とはいえ、サウジアラビアの状況における関連文献は、サウジアラビアにおけるHCVを標的とした戦略や介入を改善するために、さらなる調査が必要である。

目的:本研究は、サウジアラビアのリヤドにおけるC型肝炎ウイルス(HVC)の生涯有病率を推定し、HCVに関連する因子(人口統計学、合併症を含む)を評価するために実施された。

方法と材料:この横断研究はリヤドにある3次医療施設で行われた。患者のデータベースを検索し、2017年から2022年までの期間におけるC型肝炎のスクリーニングと治療に関するデータを収集した。研究サンプルは、前述の設定でC型肝炎感染のスクリーニングを受けた、またはC型肝炎感染と診断されたすべての人で構成された。

結果:サンプルには合計16,690人が含まれ、そのうち929人が陽性であった(5.6%;95%CI:5.2-5.9%)。検査結果が陽性であったのは、男性(43.4%)、慢性腎臓病(11.8%)、糖尿病(34.9%)、高血圧(35%)と関連していた。調整オッズ比(aOR)が得られ、男性性(aOR:2.47)、寡婦(aOR:7.8)または離婚(aOR:2.07)、糖尿病(aOR:1.97)、高血圧(aOR:2.87)であった。独身者は感染リスクが低かった(aOR:0.38)。調査期間が1年延長するごとに、感染オッズは1.18増加した。

結論:2017年から2022年にかけて、HCV RNA陽性症例は5.6%と推定された。いくつかの危険因子が同定され、男性であること、寡婦または離婚していること、糖尿病、高血圧であることが含まれた。これらの結果は、サウジアラビアにおける公衆衛生の取り組みと臨床実践を改善するいくつかの機会を強調している。このことは、サウジアラビアにおけるHCVの負担を対象とした課題をさらに強化することになるであろう。

臨床試験:該当なし。

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