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FAERSデータベースに基づくデュピルマブ有害事象の解析とマイニング。

DOI:10.1038/s41598-025-92330-z

アブストラクト

本研究の目的は、米国FDA有害事象報告システム(FAERS)データベースのデータを用いて、デュピルマブに関連する潜在的な有害事象(AE)を探索することである。2017年第2四半期から2023年第4四半期までのFAERSデータベースからデュピルマブに関連するAEを抽出した。報告されたAEの種類、性別、年齢分布、重症度を評価した。Reporting Odds Ratio、Proportional Reporting Ratio、Bayesian Confidence Propagation Neural Network、Empirical Bayesian Geometric Meanなどのシグナル検出法を用いた。合計11,547,571件のAE報告が収集され、デュピルマブとの関連が疑われる報告は5335件で、27のシステム臓器クラスを含む307のPreferred Termsが特定された。女性患者からの報告が男性を上回った(56.08%対34.65%)。45-65歳の患者からの報告が最も多かった(21.34%)。報告数は2017年(0.42%)に比べ2023年(34.25%)に有意に増加し、米国からの報告率が最も高かった(98.07%)。一般的なAEには、そう痒症、未承認適応での製品使用、発疹が含まれ、製品用量の省略問題はデュピルマブの誤用の広がりを示していた。シグナル強度の高いAEには、リバウンドアトピー性皮膚炎、リバウンド湿疹、アトピー性皮膚炎、皮膚乾燥、注射部位乾燥や湿疹などの注射部位AE、ドライアイ、眼そう痒症、眼球充血、眼刺激感、結膜炎、かすみ目、睡眠障害などの新たな潜在的AEが含まれた。本研究は、新たに同定されたリスクを含め、デュピルマブに関連する様々な潜在的AEを明らかにした。今後の研究では、デュピルマブの臨床応用をより良く導くために、その安全性をより深く掘り下げる必要がある。

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