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妊娠糖尿病によって異なる妊娠期間中の体重推移と出生児の早期成長:集団ベースのコホート研究。

DOI:10.1038/s41387-025-00365-y

アブストラクト

目的:妊娠中の体重増加(GWG)の軌跡と幼児期の成長との関連を調べ、この関連が妊娠糖尿病(GDM)の状態によって異なるかどうかを検討する。

方法:中国舟山市のElectronic Medical Recordから36ヵ月以前の母親の体重と子どもの身体計測結果を抽出した。GWGの軌跡は潜在クラス軌跡分析を用いてモデル化した。複数の一般化推定方程式モデルを適用し、GWG軌跡のカテゴリーと早期小児の成長との関連を解析した。

結果:全参加者(n = 13 424)、非GDM群(n = 10 984)およびGDM群(n = 2440)において、それぞれ3つのGWG軌跡クラスが同定された。全参加者において、Slow-Rapidパターンは、Moderateパターンと比較して、子孫の体長Zスコアの低さと有意に関連していた(β = -0.084; se = 0.015)。一方、Rapid-Slowパターンは、体長Zスコアの高さと有意に関連していた(β = 0.083; se = 0.022)が、他の体格測定結果には有意な影響は認められなかった。同様の結果は非GDM群でも観察された。しかし、GDM群では、Rapid-Slowパターンの母親の子どもは、体重zスコア(β=0.093、se=0.046)、BMI zスコア(β=0.113、se=0.052)、過体重/肥満リスク(OR=1.40、95%CI:1.11、1.76)が有意に高かった。

結論:GWGの軌跡は36ヵ月以前の子どもの成長に有意な影響を及ぼし、その影響はGDMの状態によって異なっていた。GWGの軌跡は、非GDM群では主に子どもの体長に影響を及ぼしたが、GDM群では早期高体重増加が子どもの体重、BMI、および過体重/肥満のリスクを増加させたようであった。

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