ドイツの小児および青年における神経性過食症の有病率の減少または未登録症例の増加?COVID-19パンデミック前とパンデミック中の代表的請求データを用いた比較。
DOI:10.1007/s40519-025-01738-z
アブストラクト
目的:本研究の目的は、神経性大食症(BN)の疫学、合併症、ケアに関して、COVID-19パンデミック前とパンデミック中におけるドイツの小児と青年のデータを分析することである。
方法:本研究は、InGef Berlin GmbHの研究データベースから、ドイツで法定被保険者となっている10~17.9歳の小児および青年の匿名化された請求データに基づいている。このデータベースは50以上の法定健康保険のデータを統合したもので、ドイツ国民を代表するものである。BN(ICD-10:F50.2/F50.3)の有病率、(四半期ごとの)発症率、併存疾患、入院・外来治療について、COVID前(2018年1月~2020年3月;N=282,711)とCOVID中(2020年4月~2021年12月;N=282,738)を、記述式およびχ検定、ウェルチ検定、中断時系列分析を用いて比較した。解析は年齢層別(小児:10~13歳、青年:14~17歳)に行われた。
結果:BNの有病率はCOVID前が0.09%、COVID中が0.07%であった(OR = 0.78 [0.65, 0.93])。パンデミック発生後、青少年における四半期ごとの罹患率に正の傾向が認められた(p = 0.016)。一般開業医への外来受診は減少した(OR = 0.59 [0.35, 0.98])。
結論:診断・治療されたBN症例の減少と四半期ごとの罹患率の増加傾向は、COVID-19パンデミックの発生に伴って生じた過剰な医療負担による未登録症例の増加に起因している可能性がある。研究者や医療従事者は、小児や青少年におけるBN症状の反動や悪化/同期の可能性に注意する必要がある。証拠レベル 証拠レベルなし。