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小児てんかん性けいれん症候群の小児における一次治療に対する初期反応予測モデル。

DOI:10.1186/s13052-025-01959-z

アブストラクト

背景:これまでの研究で、小児てんかん性けいれん症候群(IESS)に対する一次治療の初期奏効率には、治療間隔や病因などの因子が影響することが示唆されている。しかし、病因を特定するために臨床的に利用しやすい検査を受けたIECSS患児はほとんどいない。

方法:以前に発表した研究のデータセットを用いて、IESSの小児における一次治療に対する初回反応予測モデルを構築し、検証した。ランダムサンプリングと5重クロスバリデーションを行い、データの不均衡を補正するために合成少数オーバーサンプリング法を用いた。機械学習アルゴリズムと評価指標により、モデルの精度と有効性を最適化した。

結果:本研究では、単剤による一次治療を完了したIESS患児532人を対象とし、そのうち160人が初回奏効を得た。検証セットにおけるモデルの精度、F1スコア、曲線下面積(AUC)は、それぞれ0.7836±0.0229(0.75167~0.80536の範囲)、0.7833±0.0229(0.75145~0.80531の範囲)、0.8516±0.0165(0.82468~0.86936の範囲)であった。発作発症年齢、痙攣発症年齢、リードタイム、MRIサブタイプ、治療選択、治療時年齢などの因子は、モデルに寄与する重要性において常に上位6位にランクされた。

結論:本研究結果は、このモデルが第一選択治療に対する初期反応を効果的に予測し、IESS患児の臨床的意思決定を支援することを示唆している。発作発症年齢やMRIサブタイプなどの重要な予測因子は、臨床診療において早期にデータに基づいた介入戦略を可能にする。

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