韓国におけるファブリ病の現在の治療状況:国民健康保険サービスデータに基づく縦断的研究。
DOI:10.1186/s13023-025-03863-5
アブストラクト
背景:ファブリ病(FD)は、α-ガラクトシダーゼA酵素をコードする遺伝子の変異により引き起こされるX連鎖性リソソーム貯蔵疾患です。FDの治療は、アガラシダーゼ-β、アガラシダーゼ-α、ミガラスタットなどの酵素置換療法(ERT)を基盤としています。しかし、韓国におけるFD患者におけるERTの効果とアウトカムを分析した研究は限られています。
材料と方法:韓国におけるFD患者の治療状況と臨床転帰を、国民健康保険サービス(NHIS)のデータを用いて調査しました。NHISは韓国全人口を対象とした包括的なデータを提供しており、FDに関連する臨床転帰(冠動脈複合心疾患、脳血管疾患、末期腎疾患(ESKD)など)の深い分析を可能にします。
結果:FD患者228例が同定されました。診断年齢は男性(n=120)の方が女性(n=108)より早期でした。患者の約90%は静脈内投与のアガリスアゼ-βまたは-αのみで治療を受けていました。アガリスアゼからミガラスタットへ切り替えた患者は15例でした。すべての臨床結果は、男性の方が女性より早期に発現しました。特に、ESKDはFDの診断前後のいずれの段階でも男性でより高頻度に認められました。FD診断時にESKDを合併していた患者は、死亡リスクのハザード比(HR)が有意に高かった(HR: 5.01、95%信頼区間: 1.44-17.46)。
結論:本研究は、韓国におけるFD患者の現在の治療状況と臨床結果を示しました。FD診断前に既に多くの患者がESKDに達していたことは、臨床医におけるFDの認識不足を暗示しています。FDとESKDを合併する患者における高い死亡率を考慮すると、早期診断を促進するため、FDの認識向上が必要であることが強調されます。
会員登録すると記事全文を読むことができるほか、「NEJM Journal Watch」や「国内論文フルテキスト」といった会員限定コンテンツを閲覧できます。
