フェニルケトン尿症モニタリングのための自己採取乾燥血液スポット検体の改善:乾燥血液スポット検体品質に関する10年間のコンピュータビジョン研究のレビュー
DOI:10.1016/j.cca.2025.120656
アブストラクト
背景:フェニルケトン尿症(PKU)の生化学的モニタリングは、通常患者または介護者によって採取される乾燥血液スポット(DBS)検体を用いて実施される。DBSの品質はフェニルアラニン測定結果に影響を与え、自己採取検体の品質はしばしば最適とは言えない。しかし、検体品質がPKUモニタリング結果の臨床的解釈にどの程度影響するか、またこの環境下でDBS品質の持続的改善が可能かどうかは不明である。
方法: 10年間に111名のPKU患者から採取された8472検体のDBSについて、コンピュータビジョンアルゴリズムを用いて客観的に品質評価を実施。検体品質の経時的傾向を、患者別および検体採取頻度別に分析。欧州PKU治療ガイドラインに基づき、DBSサイズが基準未満の場合のフェニルアラニン結果分類への影響をモデル化した。
結果:10年間で低品質DBSの割合は66.5%から3.2%に減少した。患者1人当たり年間返送検体の許容可能割合の中央値は、2015/16年度の28.6%から100%に向上した。 検体提出頻度が高い患者ほどDBS品質が良好であり、2024-25年に10検体以上提出した患者では96.3%の受容率が認められたのに対し、5検体未満の患者では78.3%であった。DBS品質の改善により、DBS量に起因するPKU治療ガイドラインへの誤分類リスクは3.1%から0.6%に低減した。
結論:指導・教育なしでは、自己採取検体のDBS品質は極めて低くなる可能性がある。しかしPKUモニタリング検体では大幅な改善が可能であり、測定誤差の総量と結果の臨床的解釈誤りのリスクを低減できる。
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