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特定の先天性代謝異常の診断において、電子顕微鏡検査は依然として役割を果たしうる。
DOI:10.1177/1093526618780776
アブストラクト
多くの解剖病理学的検査室には、もはや電子顕微鏡検査設備がない。先天性代謝異常(IEM)の症例を特定し、それらの症例の診断における電子顕微鏡検査の寄与を明らかにするために、剖検のレトロスペクティブレビューを行った。17年間に900例の周産期および小児剖検が行われた。IEMの症例は7例(1%)で、その内訳はポンペ病4例、I細胞病1例、胆汁酸合成異常1例、ミトコンドリア病(Leigh症候群)1例であった。我々のシリーズでは、I細胞病とポンペ病の診断に電子顕微鏡検査が重要であった。この技術により、家族歴が陽性であった2症例では、絨毛膜絨毛生検から出生前診断を行うことができた。遺伝子検査が高価で国際的な紹介が必要な後進国では、電子顕微鏡検査はIEMの診断に有用である。その結果は、患者管理のためだけでなく、どの症例に遺伝子検査が有効かをスクリーニングするためにも使用できる。
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