葛西手術後のアラジール症候群の転帰:系統的レビューとメタ解析。
DOI:10.1007/s00383-018-4316-3
アブストラクト
目的:アラジール症候群(AGS)児は新生児胆汁うっ滞を起こすことが多く、胆道閉鎖症が疑われたAGS児の中には、その後胆道閉鎖症と診断され葛西手術を受ける者もいる。本研究の目的は、AGS患者の肝臓および患者の転帰に対する葛西手術の効果をメタアナリシスを用いて検討することである。
方法:笠井手術の有無にかかわらず、AGS患者の転帰を記述した研究の系統的レビューとメタ解析を行った。解析の対象とした転帰は、肝移植、本来の肝臓と同居しないこと、および何らかの理由による死亡である。
結果:6件の研究(394例のAGS患者)が同定された。すべての研究はレトロスペクティブなコホート研究または症例対照研究であった。肝移植、非同居、死亡の発生率は、葛西手術を受けたAGS患者では、受けなかった患者よりも有意に高かった(オッズ比:6.46、95%信頼区間3.23-12.89、p<0.00001;オッズ比:25.88、95%信頼区間2.83-236.84、p<0.004;オッズ比:15.05、95%信頼区間2.70-83.93、p=0.002、それぞれ)。
結論:葛西手術はAGS患者の予後不良と関連していた。葛西手術がAGS患者の肝臓および患者の予後を直接悪化させるかどうかはまだ不明である。
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