酵素補充療法を受けた小児ポンペ病長期生存者における肺転帰測定:ケースシリーズ。
DOI:10.1002/ppul.24621
アブストラクト
目的:乳幼児期から幼児期に酵素補充療法(ERT)を開始した学童期の小児ポンペ病(IPD)の呼吸機能について報告する。
研究デザイン:これは、肺機能検査に関するレトロスペクティブなカルテレビューである:(a)5~18歳のIPD患者であり、(b)人工呼吸器に依存しておらず、(c)直立および仰臥位スパイロメトリーが可能であった。対象者は、解析のために若年コホート(5〜9歳)と高齢コホート(10〜18歳)に分けられた。立位および仰臥位での強制換気量(FVC)、最大吸気圧(MIP)、最大呼気圧(MEP)を解析した。
結果:14人の患者(すべて交差反応性免疫学的物質(CRIM)陽性)が組み入れ基準を満たし、本研究に組み入れられた。立位および仰臥位の平均FVCは、5~9歳のコホートでは予測値でそれぞれ70.3%と64.9%、10~18歳のコホートでは予測値でそれぞれ61.5%と52.5%であった。個々の患者の傾向では、14例中6例でFVCの経時的安定がみられた。MIPとMEPは、低年齢群と高年齢群で吸気筋力と呼気筋力の低下と一致していたが、年齢による低下はみられなかった。
結論:IPDを有するCRIM陽性患者のこのコホートからのデータから、ERTは一部の患者では呼吸機能を維持できることが示されたが、他の患者では着実に低下していた。CRIM陽性でERTを受けた患者では、若年群と高齢群の両方で、立位から仰臥位へのFVCの統計学的に有意な低下がみられた。ERT施行前は、IPD患者は生後数年を超えて自立換気を維持することができなかった。
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