小児における肝疾患の眼症状:臨床的側面と意義。
DOI:10.1016/j.aohep.2019.11.009
アブストラクト
肝臓と眼は様々な病状において相互に関連している。特定の肝障害を直接示す眼所見もある。したがって、合併症が始まる前に迅速な管理を開始できるよう、病気の経過の早い段階で肝臓と眼の障害を特定することが重要になる。代謝性肝障害では、予後を知ることができ、患者を不必要な侵襲的で詳細な検査から救うことができるため、非常に有利である。しかし、その無症状で不均一な症状のため、しばしば認識されず無視される。眼の異常は、異常代謝産物による直接的な毒性作用、正常代謝産物の過剰、またはエネルギー代謝の欠乏のいずれかによる可能性がある。ウィルソン病のカイザー・フライシャー環、アラジール症候群の後部胚毒素や視神経鼓膜、ニーマン・ピック病A型の桜色斑など、多くの遺伝性肝疾患は眼病変を伴う。心臓、骨、腎臓の異常を伴ういくつかの異なる家族性肝内胆汁うっ滞を鑑別するためには、眼を十分に検査することが重要である。ほとんどの場合、食事制限と早期治療により障害の発症を防ぐことができるため、早期診断が重要である。本総説の目的は、小児科医、肝臓専門医、眼科医に、特定の肝胆道系疾患を示唆する特異的な眼所見を認識させ、早期紹介に役立てることである。本総説をまとめるために、小児および成人の文献を徹底的に検討した。
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