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X連鎖性低リン血症性くる病における多職種連携による患者ケア:一つの課題、多様な視点。
DOI:10.1007/s10354-019-00732-2
アブストラクト
X連鎖性低リン血症性くる病(XLH、OMIM #307800)は、線維芽細胞様成長因子23(FGF23)の調節異常により腎臓でのリン再吸収が著しく低下する希少な遺伝性代謝疾患です。成長障害、重度のくる病、複雑な骨格変形は、低リン血症の直接的な結果であり、小児期におけるXLHの主要な症状です。成人では、早期の変形性関節症の発症を含む二次合併症が生活の質を著しく低下させ、重大な臨床的負担を引き起こします。単クローン性FGF23抗体ブロスマブの世界的な承認により、XLH患児を対象とした第III相試験で有望な結果を示した標的治療が利用可能になりました。しかし、完全な表現型回復は稀であり、残存する多臓器症状の管理には多専門チームによる専門的なケアが不可欠です。主要な医療分野における患者管理の連携は、治療の最適化と疾患負担の軽減の基盤です。本レビューは、希少骨疾患の専門医療センターにおけるXLH患者ケアの多様な視点を描くことを目的としています。
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