ムコ多糖症患者における手根管症候群のスクリーニング。
DOI:10.1177/0883073820904481
アブストラクト
ムコ多糖症(MPSs)は、手根管症候群(CTS)を含む多臓器に発現するまれなライソゾーム貯蔵疾患のグループである。本研究は、ムコ多糖症患者における手根管症候群のスクリーニングの方法と頻度に関する文献および病院のガイドラインの系統的レビューと、スクリーニングに関する推奨事項を作成するために、小児科病院の集学的ムコ多糖症クリニックで受診した患者における手根管症候群のレビューから構成された。文献は、ムコ多糖症I、II、IVおよびVI患者において、幼児期からのルーチンの手根管症候群スクリーニングの重要性を報告している。スクリーニング方法としては、身体診察、神経伝導検査、筋電図検査、超音波検査などがあった。ムコ多糖症患者20人のうち10人が手根管症候群の手術を受けた。ムコ多糖症では若年での手根管症候群の発生率が高いことから、著者らはムコ多糖症の診断時から6ヵ月ごとに身体検査を行い、手根管症候群の患者および介護者の病歴を聴取し、病歴が乏しい症例や検査ではっきりしない症例では年1回の神経伝導検査を行うことを推奨している。
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