掲載日:
小児における先天性低リン血症の疾患。
DOI:10.1007/s00223-020-00692-5
アブストラクト
過去数十年の大きな進歩により、低リン血症性疾患の病態生理に関する理解が深まりました。リン酸は、骨格の成長、発達、石灰化、DNA、RNA、リン脂質、シグナル伝達経路など、さまざまな生理的プロセスに極めて重要な役割を果たしています。そのため、低リン血症性疾患は複数のシステムに影響を及ぼし、さまざまな非特異的な兆候や症状を引き起こす可能性があります。低リン血症の急性症状としては、神経筋症状や機能障害などが挙げられます。しかし、慢性低リン血症の主な影響は、くる病、骨軟化症、小児期の成長障害など、筋骨格機能への影響です。小児の慢性低リン血症の最も一般的な原因は先天性ですが、さまざまなメカニズムによって後天的に低リン血症になる場合もあります。これらの先天性疾患の病態生理学の理解が進んだことで、新たな治療アプローチが開発されています。本稿では、先天性低リン血症の病態生理学的要因、臨床的結果、および医療療法について概説します。
新規会員登録
会員登録すると記事全文を読むことができるほか、「NEJM Journal Watch」や「国内論文フルテキスト」といった会員限定コンテンツを閲覧できます。
