JAG1関連アラジール症候群における黄斑萎縮:ケースシリーズ。
DOI:10.1080/13816810.2021.2004432
アブストラクト
背景:アラジール症候群(AS)は、前眼部および後眼部に様々な眼球異常を伴う多系統疾患である。アラジール症候群では脈絡網膜の異常が報告されているが、黄斑ジストロフィーの同定や詳細な臨床的および電気生理学的記述は少ない。
材料と方法:UPMCピッツバーグ小児病院の小児眼科、斜視、成人運動学部門で評価されたASと網膜疾患の診断を受けた患者を同定するために、後方視的レビューを行った。ASの基準には、生検で証明された胆管低形成、ASの主な臨床的特徴の存在、遺伝子の分子的確認が含まれた。
結果:このコホートには、アラジール症候群と診断された患者3人(女性2人、男性1人)が含まれていた。診断は全例で生後2年以前になされた。当センターでの平均追跡期間は8年であった。全例に網膜色素変化、黄斑萎縮、脈絡膜菲薄化、視床異常、進行性の視力低下が認められた。電気生理学的検査では、顕著な網膜および黄斑の機能障害が認められた。
結論:分子生物学的にAlagille症候群と確定された3人の患者は、網膜と黄斑に異常所見を示し、2人は進行性の視力低下を示した。ASにおける網膜所見の稀さ、および我々の患者で観察された疾患の進行のため、網膜ジストロフィーの臨床的遺伝子検査を2例で完了することができた。これらの検査では、観察された網膜ジストロフィーの別の分子的原因を明らかにすることはできず、ASとの関連を確認することができた。
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