末梢肺動脈狭窄の外科的修復:145例における20年間の経験。
DOI:10.1016/j.jtcvs.2022.07.037
アブストラクト
背景:末梢肺動脈狭窄症(PPAS)は比較的まれな先天性心疾患であり、しばしばウィリアムズ症候群、アラジール症候群、エラスチン動脈症などと関連している。この疾患は、ほぼすべての小葉および分節性狭窄を特徴とし、全身レベルの右室圧をもたらす。本研究はPPASの外科的治療に関するわれわれの経験をまとめたものである。
方法:本研究はPPASの外科的修復を受けた145例の後方視的レビューである。その内訳は、Williams症候群43例、Alagille症候群39例、エラスチン動脈症21例であった。その他の診断には、PPASを伴うファロー四徴症(n=21)、動脈管開存症(n=5)、転位症(n=3)、ダブルアウトレット右室(n=2)、動脈蛇行症候群(n=3)、その他(n=8)が含まれる。
結果:術前の右室と大動脈の収縮期最高血圧比の中央値は1.01(範囲、0.50-1.60)であったが、術後は0.30(範囲、0.17-0.60)に減少した。骨膜修復数の中央値は17(範囲、6-34)、心肺バイパス時間の中央値は398分(範囲、92-844)であった。院内死亡は3例(2.1%)であった。追跡期間中央値は26ヵ月(範囲1~220)で、晩期死亡は4例(2.9%)であった。82例の患者がその後カテーテル治療を受け、74例が圧比0.50未満であった。
結論:PPASの外科的治療により右室圧は70%低下した。3年後の死亡率は94%であり、評価された患者の90%が低圧を維持していた。これらの結果から、PPASの外科的治療はほとんどの患者で非常に有効であることが示唆される。
会員登録すると記事全文を読むことができるほか、「NEJM Journal Watch」や「国内論文フルテキスト」といった会員限定コンテンツを閲覧できます。
