原発性代謝性骨疾患における頭蓋合骨症:単一施設の経験。
DOI:10.1007/s00381-023-06059-z
アブストラクト
目的:小児脳神経外科患者における代謝性骨疾患の発生率はまれである。われわれは、このまれな疾患に対する管理を理解するために、文献のレビューとともに、代謝性骨疾患に関するわれわれの施設での経験を検討した。
方法:電子カルテデータベースのレトロスペクティブレビューを行い、4次紹介小児病院で2011年から2022年の間に頭蓋縫合手術を受けた原発性代謝性骨疾患の患者を特定した。頭蓋合骨症に関連する原発性代謝性骨疾患について文献調査を行った。
結果:10例の患者が同定され、うち6例は男性であった。最も多かった骨疾患は低リン血性くる病(n=2)と偽性副甲状腺機能低下症(n=2)であった。代謝性骨疾患の診断時年齢の中央値は2.02歳(IQR:0.11-4.26)、頭蓋縫合診断時年齢は2.52歳(IQR:1.24-3.14)、手術時年齢は2.65歳(IQR:0.91-3.58)であった。矢状縫合部が癒合している症例が最も多く(n=4)、次いで多縫合頭蓋結合骨症(n=3)であった。その他の画像所見としては、キアリ(n=1)、水頭症(n=1)、キアリと水頭症の併発(n=1)などがあった。全例が頭蓋吻合症の手術を受け、最も多かった手術は眼窩二頭前方移動術(n=4)であった。計5例が再手術を受け、うち3例は計画された第2期手術であり、2例は頭蓋砕骨症の再発であった。
結論:われわれは、原発性代謝性骨疾患の小児における縫合異常のスクリーニングを提唱する。この患者コホートでは、頭蓋穹窿のリモデリングは術後合併症の高率とは関連しないが、頭蓋砕合症の再発が起こる可能性があり、親へのカウンセリングが推奨される。
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